標準海水の要素を代入すれば、自然界では、まず、これ以上のCは生ぜず、これが「幽水優速」の目安となるでしょう。
例えば、ho=3メートルの船舶の場合幽水優速Coの目安

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通常は目安》Co>Cですが、塩分の特に濃い海域では、その都度のCoの計算をお勧めします。

 

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5、 幽水対応の王道
昔の兵法・武道のたとえですが「荒馬のすぐ傍を通って蹴りを見た目きれいにかわした生兵法ではなく、ただ離れて通った塚原卜伝の無手勝流が王道…」であると思います。
幽水に対しても、挑むのではなく、金縛りに陥ることのないようできる限り離れているのが王道と思います。
本船の流れと外力の活用で見た目いまいちの入船着けも一つの王道と思いますがいかがでしょうか。
四、 おわりに
1、 大学へアピールなど
幽水の英訳ファントム・ウオーターの名付け親の工藤栄介第八管区海上保安本部長の紹介で平成八年二月大阪大学を訪れ、船舶工学の内藤林教授と高木健助教授に航海者としての"眼・感じ方・考え方・推理等"を説明のうえ大学の対応をお願いしました。
「象牙の塔」からの発表をこころ待ちしております。
なお、帰りがけに高木助教授からの幽水の名称のローマ字案、ありがたく頂載しました。
水路部技報第十四号の名称は、幽水(幽水現象)
Yuusui; Phanton Water(The Phenomenon of Phantom Water)

 

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2、 舞鶴の幽水時の写真等
平成七年五月十二〜十八日の若狭湾・舞鶴(湾)港・伊佐津川などの写真や衛星写真、それらを掲載してある書誌などをご存じの方、ご一報くだされば幸いです。
3、 心象と感謝
人間、而立・不惑・知命と年を重ねるにつれて、物事を忘れやすくなりましたが、平静に考える能力は向上できるようです。
すでに、知命なかばですが、ライフワークの危機管理・地震・火山・津波に加え、心ある方々の大きな力添えにより今に至り、これからも成長していく幽水についても努力する所存です。
本誌の掲載を含め、諸々に感謝致しおります。

 

 

 

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